アナログ加速度センサーを比較する

秋葉原で手に入るアナログ加速度センサーを同じADコンバーター(地震計11を流用)で測定しノイズを比較した。
DSC03269

結果

メーカー メーカー品番 ノイズ
μg/√Hz
g範囲 出力
インピー
ダンス
実測
標準偏差
gal
STMicroelectronics LIS344ALH 50 ±2g 110 0.160
Kionix Inc KXR94-2050 45 ±2g 32 0.182
Analog Devices Inc ADXL335 XY:150 Z:300 ±3.6g 32 0.519
Freescale Semiconductor MMA7361LC 350 ±1.5g 32 1.238

LIS344ALHの波形
LIS344ALH

KXR94-2050の波形
kxr94_2050

ADXL335の波形
adxl335

MMA7361の波形
mma7361

LIS344ALHモジュールはマルツや千石で売っているAM-3AXIS-PV03。これだけ出力インピーダンスが110kΩなのでローパスフィルタのコンデンサは0.33μFを使用している(他は1μF)。

KXR94-2050は秋月で売っている。高性能の割に安い。

ADXL335はマルツで売っている。ノイズが多く、地震計には使用できないと思う。

MMA7361は秋月や千石で売っている。ノイズが多く、地震計には使用できないと思う。

地震計11 — ADS1115

DSC03250

16bitADコンバータADS1115を使って作った地震計。

スイッチサイエンスの16BitADCも同じものと思う。

回路図

ads1115

ソースはC18でコンパイル。

main_ads1115.c

レジスタが16bitなのが少し曲者と思う。あと変換中にチャンネルを変えるとどのチャンネルの変換値か分からなくなるので工夫が必要。

他の部品は、

PIC18F14K50使用USB対応超小型マイコンボード

I2Cバス用双方向電圧レベル変換モジュール(PCA9306)

リニアレギュレーターADP150

3軸加速度センサモジュール KXR94-2050

 

地震計10 — ADS1247

SONY DSC

前回とほぼ同じ部品で小さくまとめる為に作った地震計。

PIC側のソフトはMCHPFSUSBを加工したもの。C18でコンパイル。

main.c

HardwareProfile.h

usb_config.h

回路図

eq10

PC側のソフトはVisual Studio 2008(C++/CLI)でコンパイル。

新規作成→プロジェクト→Windowsフォームアプリケーション→プロジェクト名「vc232」→ok

でひな形を作り、ソースを入れ替え。

プロジェクト→プロパティ→構成プロパティ→全般→共通言語ランタイムサポート→/clr:pure

だと通らないので/clrにする。

Form1.h

fft.h

地震計8 — PIC18F2553とオペアンプ

SONY DSC

スペックを下げればもっと手軽な部品で何とかなるんじゃないか?と考えた地震計。

感覚的に震度4くらいまでは日常的に起こるので、震度4に相当する25~80galを計測できれば実用になるだろう。

2回路入り入出力フルスイングオペアンプNJM2732D

3軸加速度センサモジュール KXR94-2050

12bitADコンバーターを備えたPIC18F2553モジュール

リニアレギュレーターADP150

で構成。

KXR94は±80galで±53mVの感度があるので差動増幅すれば、PIC18F2553の有効ADC分解能10bitでも0.1galまで測定できる……筈。

が結果上手く行かない。ローパスフィルタを入れれば瞬時の測定値は安定するのだけど、2~5秒の間にゆっくり測定値が変動する。

高精度アンプを使えば良いと思うが。

地震計7 — KX023-1025

SONY DSC

より良いデジタル加速度センサーを求めて作った地震計。

加速度センサーはKX023-1025の評価基板EVAL-KX023-1025。16bitでサンプリングできる。

他、PIC18F14K50モジュール

I2Cバス用双方向電圧レベル変換モジュール(PCA9306)

リニアレギュレーターADP150

KX023-1025はローパスフィルターを内蔵してるが、求めているものではなかった。

 

地震計6 — AD7791と感光基板作成

完成図

SONY DSC

感光基板を作りたいなあ、という目標で作った地震計。

回路

前回とほぼ同じ。

3軸加速度センサモジュール KXR94-2050 が3つになっている。

手順

1. EAGLEで回路図を作る

2. パターンをプリントして感光基板に紫外線で焼き付ける

3. 現像してエッジング

4. ソルダーレジストマスクを作りソルダーレジストを塗る

5. 部品を取り付け

で完成。

まずEAGLEに慣れるのに時間が掛かる。

表面実装でなんとかなるかな?と思ったがAD7791×3とKXR94-2050×3という構成が災いして回路が複雑になり過ぎ断念。

配線し易さを考えて主要部品をソケットにした。

回路図

ad7791sch

パターン

ad7791brd

感光基板について

ちびライトDX他色々購入したが、初めからエッチングセットを買っておけばよかったと後悔。

ケミカルの扱いは慣れてるが、感光が上手く出来ず何度も失敗した。

感光不足のようだけどOHPシートは見かけより紫外線を吸収するのかも?紫外線測定器を手に入れたらガラスや紙の吸光度を調べたい。(追記:後日測定した)

あと温度依存性も有るかも知れない。

ソルダーレジストのマスクはTシャツくんJrが良いらしいので東急ハンズで購入。メッシュのブラッシングは歯ブラシで良いと思う。

マスクは完成したが十分な量の基板が出来なかったのでソルダーレジストは見送り。

ソルダーレジスト用インクはサンハヤトの通販サイトから購入。

 

地震計5 — AD7791

SONY DSC

リニアレギュレーターADP150

PIC18F14K50モジュール

8ビット双方向ロジックレベル変換モジュール

ADコンバーターAD7791 ×3つ

3軸加速度センサモジュール KXR94-2050

で作った地震計。

サンプリングレート100Hz、24bit、三軸を満たし、ノイズも許容範囲。

基板はサンハヤトのメッシュアース基板ICB-88SEG。

SONY DSC

高周波用の基板らしいけど、手軽にベタGNDに出来るので便利。

リューターで削ればアナログGNDとデジタルGNDを分けたりも出来る。

 

地震計4 — AD7793とADP150

SONY DSC

左から、3軸加速度センサモジュール KXR94-2050

ADコンバーターAD7793

リニアレギュレーターADP150

PIC18F14K50

で作った地震計。

サンプリングレート100Hz、24bit、3軸を目指した。

AD7793を3つ連ねた割にはノイズが多く性能は今ひとつ。

 

ADP150はトランジスタ技術増刊「今すぐ使える!パソコン計測USBマイコン基板」の付属基板にも使われている。

USBバス電源のノイズを取り除いてくれる。

 

鳥と地震と地震計